Q1. 歯がグラグラになってしまったら本当に抜くしか方法はないの?
ケースバイケースですが、抜かなくても治療して改善できる可能性はあります。
骨を再生させる再生療法による治療方法が有効な場合もあります。当院は他院で抜くしかないと言われた歯に最善を尽くします。
Q2. 歯軋りがあると歯周病は悪くなるの?
歯軋りを行うことで、歯の負担が大きくなり、その結果、歯を支えている骨が溶けて無くなっていきます。
もしそこに磨き残しの細菌が存在するとそれによっても歯を支えている骨が溶けてなくなるのでより一層状態が悪くなってしまう可能性があります。
Q3. 歯軋りをしてる自覚がないのですが本当にしてるの?
私は初診の患者様全員とお話させていただいておりますが、半数以上の方が歯軋りを自覚されておりません。
患者様が歯軋りをしていないという根拠としては、「寝てるときに指摘されたことがない」というのが一番多いです。
このことから患者様は歯軋り=音がでるものと思われている方が多いようです。
しかし歯軋りには音の出ないものがあり、それを“クレンチング=食いしばり”といいます。
クレンチングタイプの歯軋りの場合は音が出ないため、一緒に寝ているご家族も気づくのは難しいでしょう。
歯科医師はお口の中の歯軋りの痕跡を根拠に歯軋りを見極めておりますのでご家族の方のご指摘よりも正確性は高いかもしれません。
Q4. 歯軋りは夜中にしてるの?
歯軋りは、夜中に行っているものというイメージが強いかと思いますが、日中している方も多くいらっしゃいます。
お仕事中に気付いたらギュッと食いしばっている方、カチカチと噛んでいる方、ギリギリと音をたてる方、いろいろです。
Q5. 歯軋りは一度始めたら一生やり続けるの?
短期的には日によってしたりしなかったりがあり、中期的にも年がら年中行っているわけではありません。
長期的にも、若い頃はしていたが、今はしていないという場合もありますし、逆に20代の頃はしていなかったが、40代以降やり始めたという場合もあります。ただ、歯には過去の歯軋りによる痕跡がしっかりと刻まれており、それが消えてなくなることはありません。
歯軋り用のマウスピースを使用すると歯軋りの痕跡が刻まれますので現在歯軋りを行っているか否かがはっきりとわかります。
Q6. 噛み合わせが悪いと歯周病の原因になるの?
噛み合わせが悪いことにより、一部の歯に不自然な強い力が加わり、歯ぎしりと同様に、歯周病の症状を悪化させる原因になる場合があります。
Q7. 一生懸命歯ブラシをしても歯周病にかかってしまうの?
歯周病を予防するには歯の表面や歯と歯の間、歯と歯肉の境など、かなり行き届いた歯磨きが必要です。
本人は充分磨けていると思っていても、実際には歯ブラシだけでは不充分な事がよくあります。
そのために、歯科医師や歯科衛生士による各個人に合った歯ブラシと補助的な清掃用具(フロス・歯間ブラシ等)による歯磨き指導を受ける事をお奨めします。
Q8. 歯周病ってどんな病気?
歯磨きの磨き残し(細菌)が歯と歯茎の境目に入り込んで炎症を起こしている病気です。
Q9. 歯周病の治療ってどんなことやるの?
歯磨きの磨き残し(細菌)がずっと歯の付け根に残ることで、固くこびりついてしまいます。
それが原因で歯周病になりますので、そのついてしまった細菌を丁寧に取り除いていくのが歯周病の治療です。
それと並行して磨き残しを極力減らしていかないと、またすぐに歯周病が再発してしまいます。
そのため、歯ブラシの技術を上達させることがとても重要になります。
Q10. 歯周病の症状はどのようなもの?
歯周病は虫歯のように激痛があるわけではなく、ゆっくりと進行し、歯の周りの骨を吸収する病気です。
自覚症状としては、
・歯磨きすると歯茎から血が出る
・歯が浮いた感じがする
・口の中が臭う
・歯が重い感じがする
・食べ物をかみ切りにくい
・歯がグラグラする など
Q11. 歯周病の対策はどうしたらよいの?
歯周病は口の中にいる細菌の塊であるプラークと呼ばれているものが直接関わっています。
プラークが溜まらないように正しい歯ブラシの方法を覚えるのが大切です。
そして早期発見、早期治療が大切になってきます。
Q12. 歯周病が進行するとどうなるの?
歯茎の炎症が進むと歯を支えている骨を溶かして歯がグラグラしていきます。
また抜歯を伴うことも少なくありません。
Q13. 歯周病は全身疾患や遺伝などは関係あるの?
歯周病の直接の原因は、細菌性のプラークですが、その背景に、全身の病気、遺伝、生活習慣などが関与している事があります。
反対に歯周病から重篤な疾患を引き起こすこともあります。
Q14. タバコは歯周病と関係あるの?
喫煙をすることにより、歯のまわりの組織の免疫力を低下させ、歯周病にかかりやすくしたり、症状を重たくしたりします。
Q15. プラークと歯石は違うの?
プラークは細菌の塊である歯垢と呼ばれるものです。
歯石はプラーク内の細菌や内容物がカルシウムや リンなどを沈着させるようになり、プラーク自体が石灰化して硬くなっていったものです。
Q16. 歯茎から出血するのはなぜ?
磨き残しなど残っている汚れ(=細菌)が原因で歯肉が炎症をおこしています。
炎症を起こした歯肉からは出血が容易に生じます。
Q17. 歯石はどのくらいでとればいいの?
歯石とは、プラークが歯周病菌をかかえたまま石灰化して固まったものです。
一度しっかりとって歯磨きができれば、歯石はついてくることはないですが完全に歯石をとることは 難しいので、出来れば3ヶ月~半年くらいのペースで検診をお勧めします。
Q18. 歯周病は必ずかかる病気なの?
歯周病は必ずかかるわけではありません。
程度の差はありますが、30代から40代、50代になるにつれ、歯周病になる人の割合は増えていき、症状は重くなっていく傾向があります。
歯周病の多くは原因であるプラークや歯石を日頃の歯磨きや、 定期的な歯科検診を受けることにより除去することで予防することができます。
Q19. 全身の病気と歯周病に関係があるの?
歯肉は体の中でも非常に敏感な組織です。
またお口の中は全身の中でも微生物、細菌などが最も多く存在している場所でもあります。
そしてあらゆる全身疾患と歯周病の関連性が近年の研究により指摘され始めています。歯周病との関連に挙げられているものには呼吸器系疾患・心疾患・糖尿病や妊娠などがありますが、なかでも糖尿病との関連は深く糖尿病は歯周病を悪化させる大きな原因のひとつでもあるのです。
Q20. 歯周病が他の病気を引き起こすことがあるの?
重度の歯周病になり、口の中に歯周病を引き起こしている細菌が多くなると、血液や呼吸器内に入り込み、心筋梗塞・動脈硬化症・肺炎・早産などを引き起こしやすくします。
Q21. 歯周病と認知症は関係があるのでしょうか?
歯周病菌により動脈硬化が促進されることが、脳血管性の認知症発症のリスクになります。
また、歯周病菌などが脳内の炎症を引き起こし、アルツハイマー型認知症を悪化させる原因になることがわかってきました。
Q22. 歯周病治療における保険治療と保険外治療はどう違うの?
歯周病治療を保険治療で行う場合、治療の流れは全て保険治療のルールにより定められており、そのルールから外れることはできません。
そのため、新しい薬や方法を用いた治療を行うことはできません。その上、治療期間も数か月~年単位でかかってしまいます。
極端な場合、他院で歯周病治療をされた方でも、病院を変えれば、再度初めから歯周病治療を行う必要性が出てきます。
一方で、保険外治療で歯周病治療を行う場合、患者様の歯周病の状態に合った治療内容と治療スピードで処置を行うことができるため、患者様毎にカスタマイズされたオーダーメイドの治療が可能になります。